ばちあたり

眠りが浅くずっと変な夢を見ていた。


場所は渋谷と神泉の間くらい。
有名で大きな中華料理屋があると聞いて出向いた俺。
都心とは思えないくらい広い敷地内に建物があり
同じく中華形式の塔や地下厨房からのびた大きな煙突も見える。
横道にそれると昔よく通ってた「すずめの御宿」という昔、
置屋だった建物を使ったお好み焼&もんじゃ焼の店もある。
通りには大正時代のような長屋作りの路地があり
段ボールや木箱などの商品が並んでいる。
そのうちの一軒、
両脇に山程の木箱が置かれた裏庭に通じる狭い通路を抜けると風景が一転、
なんだかヨーロッパのスラム街のようなところに出た。
古布の捨て場のようなものがあり、先程の建物の裏では何かを燃やしている。
その先の開けた場所にはトタンでできた小さな小屋がある。
突然その小屋の扉が開いて、
中から皺だらけで内臓垂らして半分溶けてる人が登場。
襲われそうになり先程の通路を通って逃げようとする俺。
追っ手の進路を邪魔するように両脇の木箱を倒しながら逃げるも
通りにいた数人の住人に捕まってしまう。
どうやら彼らも溶けてる人の仲間らしい。
何かを首元に打たれて気絶する俺。
……、気がつくとさっき見た小屋の中にいるようだ。
深い穴が穿たれ、その脇には一畳程の岩盤と
穴の奥に続くハシゴのようなものが見える。
あまりの異臭に戻してしまった俺。
吐瀉物が穴の中に流れていく。
横にいた溶けている子供を連れた同じく溶けている男性に
「そんなものを下に落とすな、せっかくつかまえた人間を熟成してるのに」
と怒られる。
その直後、溶けかけの老婆がハシゴから上がってきて
岩盤の上にうつぶせに倒れ込む。
何か呟いたと思ったら失禁。
大量の尿が穴に流れ込む。
しかし何故かそれは咎めない男性。
よく分からないまま小屋から出る俺。
顔色の悪い男がさっきの焼き場で何かを焼いている。
上から何かを被せて見えないようにしているが
隙間から筋肉がむき出しになった人の足が見える。
自分の来た通路から女性が迷い込んできたようだ。
さっき見た古布でできた山の一部が風でめくれると
そこにも人の遺骸らしいものが見える……。


そこで、目覚めた。
いつもならこういう夢を見ると気分が悪くなるんだが
今日は全くそういう感情が起きなかった。何故?
しかし今日もいつもより長く寝ていた気がする。
やはりどこか悪いのかな?


はい、これから仕事に行きますよ。